医師・看護師と連携し、
院内救急医療を支える専門職です。
奈良県立医科大学高度救命救急センターでは、2025年より「ホスピタル・パラメディック」が本格始動いたしました。彼らは一般に病院救急救命士と称される、救急医療の最前線に新たな価値をもたらす専門職です。
1991年(平成3年)の救急救命士法制定以来、その活動は「医療機関への搬送まで」に限定されてきました。しかし、2021年(令和3年)の法改正により、活動の舞台はついに「医療機関内」へと拡大されました。この変革は、救急現場から初期的診療、そして高度な専門治療へと続く「救命の連鎖」をより強固なものにする大きな転換点となります。

奈良医大高度救命救急センターのホスピタル・パラメディックは、救急外来(ER)において医師・看護師と密に連携し、重症患者の初期診療に深く参画します。また院内メディカル・コントロール体制のもと、静脈路確保やアドレナリン投与、高度な気道確保といった救命処置を実施し、一分一秒を争う現場でその卓越したスキルを発揮します。
さらに、彼らの専門性は多岐にわたります。高次医療機関である奈良医大附属病院から他院への施設間搬送においては、医師・看護師に代わって搬送中の容態変化に即応できるよう、安全な搬送を支えます。また、院内におけるBLS(一次救命処置)指導の普及や、災害医療体制の構築・運用においても中核を担っています。


救急医療のタスク・シフティング(業務の移管)を推進し、チーム医療の質を飛躍的に向上させるホスピタル・パラメディック。奈良県立医科大学から始まるこの新たな挑戦は、地域救急医療の未来を切り拓く希望の光となるでしょう。


